2020年5月17日(日) 18:17
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【新作紹介】新しい時代のカメオ

今までのカメオのイメージとは異なる、新しい時代のカメオをご紹介いたします。
月と女性が、まるで恋人のように見つめあっているカメオです。

この作品を彫ったロザリオ・メンネッラ氏は1974年ナポリ生まれのカメオ作家です。

常にオリジナリティを追求している彼の作品は従来のカメオとは全く違う現代的な作品が多く、見ているだけでワクワクしてきます。カメオに興味の無かった人でも、このカメオなら欲しい!と一目で釘付けとなることでしょう。

カメオは、貝や石の上に極めて緻密な浮き彫り彫刻を施したもので、その歴史の始まりは紀元前400年ともいわれています。古代ギリシャの時代、神への信仰とともに生きた人々は崇拝する神の姿を彫ったカメオをお守りとして身に着けていたと言われています。

 

カメオには材質的に2種類あります。

メノウなどに彫り込んだストーンカメオと今回紹介するシェルカメオです。シェルカメオは、その名の通り貝に彫刻を施しますが、天然の貝を原材料としているため、全く同じものは存在しません。シェルカメオが登場するのはストーンカメオより遅くルネサンス時代です。ストーンカメオより割れやすいシェルカメオは丁寧さと技術が求められたと言えるでしょう。

婦人の横顔がモチーフとして多いと思いますが、そもそも写真技術のなかった時代に宝石や貝に肖像画を残すわけですから財力のある貴婦人が対象となっていたことでしょう。

また、ギリシャ神話や聖書の中に出てくる神々なども好まれてモチーフとなっています。

ナポレオンのカメオ好きは有名で、ナポレオンの王冠には沢山のカメオがあしらわれています。

さて、カメオを細かく見ていきましょう。

このカメオは、カリブ海で採れたトゥカムリ貝という巻貝で出来ています。

一番の特色は地層のように三層になっている貝を彫り込んでいる三層彫という点です。

普通のカメオは二層を浮き彫りにしていますが、これは三層!

ご覧ください。三日月のオレンジ色が作品に何とも言えない優しい色を与えています。

三日月は、日没近くに西の空に見え始めます。しかし、実は午前中に東の空から昇り昼間もずっと見えています。実際にはとても暗く太陽からあまり離れていないので見つけるのが難しいので、私たちには見えていないことが多いです。

太陽の陰で見えていないけど、ずっとそこにいて実はいつも見守っていてくれる、それが三日月なのです。

優しく女性を包み込む包容力を、三日月は見事に表しています。

 

女性の髪飾りの部分にはめ込んである金色と紫色のパーツは、両方とも貝です。

金色は、ゴールデンパールを育む白蝶貝のゴールドリップです。紫色の方もパウア貝のような磨くと紫色になる貝を使っています。

散りばめられた宝石は、ダイヤモンドとカラーサファイア。イヤリングのダイヤモンドとイエローサファイアは女性の横顔にアクセントを与えています。

もともとの貝のカーブを上手に利用して女性の立体感を出しているのですが、今までのカメオを脱却している理由の一つが、女性が現代的に描かれている点です。

ともすると、はかなげだったり、虚ろだったりする今までのカメオに描かれている女性とは明らかに異なり、しっかりとした意思を感じさせます。

顔だちも彫りが深く、下を向いていながらまつ毛はクルン。

三日月に見守られているけれど、女性は力強く対等な立場で描かれています。

ロザリオ・メンネッラ氏はナポリ生まれのイタリア人ですので、お会いするまで、明るくて陽気で積極的な・・・いわゆる、ザ・イタリア男性をイメージしておりました。

しかし、実際は、柔和でシャイで実に真面目な方でした。

芸術的なデザインを考え、ひとつひとつ本当に丁寧に仕事をされています。

作品は、作家さんの人となりが表れます。

現在はルースの状態ですので、額に入れて鑑賞することもできます。

6㎝×5㎝の大きさですので、見栄えがいたします。

ペンダントやブローチとしてお使いになれば、今までのお洋服がグッとモダンとなる事でしょう。

¥1,100,000 (税別/ルース)

 

店内には4500ピース以上の宝石をご用意しております。
ご希望の宝石をお選びいただきオーダーメイドでお作りすることは勿論、お持ちのジュエリーを持ち込んでの作成も可能でございます。

ご興味を持たれた方はお気軽にお問い合わせくださいませ。

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